従業員満足度調査

従業員満足度の向上 要望商品聞き出す基盤に

従業員満足度の向上 要望商品聞き出す基盤に

顧客満足度を高めるには従業員満足度を高めなければならない。このことに気がついて業績を伸ばしている小売企業は少なくない。中でも感銘を受けるのは、宮崎県が本拠地のホームセンター、ハンズマンだ。

 

ハンズマンの最大の特徴は、顧客から要望があった商品をできるだけ定番の品目に加えていく独特の経営手法にある。その結果、最近の取扱品目は実に20万アイテムを突破。その品ぞろえの魅力によって、店数10店舗ながら抜群の集客力を発揮している。

 

ここで重要なのは、顧客から要望商品を聞き出す方法である。ハンズマンの店舗には、「ご要望の商品が売り場にない場合はお声をお掛けください」という呼びかけが随所に掲示されているし、要望の商品を書き込むカードも設置されている。ただ、それだけでは顧客がどんどん要望を寄せてくれる状態にはならない。従業員が積極的に顧客に話しかける努力が不可欠になる。

 

そこで同社は従業員に繰り返し要望商品の重要さを説明している。また、要望を聞き出した従業員を評価するシステムも確立している。しかしそれ以上に大切なのは、同社が真剣に従業員と関わり合っていることだ。

 

「従業員の給与を日本のホームセンターでナンバーワンにしたい」。これが大薗誠司社長の念願である。この目標のために経営計画を策定し、実際に給与水準を引き上げてきている。

 

給与だけではない。例えば新店開業の前日には従業員の家族を集めて「お披露目会」を開いている。「毎日帰りが遅くて、迷惑を掛けている家族に、お父さんが素晴らしい仕事をしていることを見てもらいたい」という思いからだ。この大薗社長の思いを従業員が受け止めているから、顧客の要望を真剣に聞き出す文化が生まれているのだ。

 

同社は顧客満足度を高めたいから従業員満足度を高めているわけではなく、従業員満足度の向上が経営の目的そのものになっている。それが結果として、顧客満足度抜群のホームセンターを経営する基盤になっている。

 

 

日経MJ 2011/2/21号より抜粋


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